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「KEIO SPORTS SDGs シンポジウム2022~持続可能なスポーツ・身体活動の発展~」を開催しました

先日3月5日、「KEIO SPORTS SDGs シンポジウム2022」を開催致しました。

2020年に続いての開催となる今回は、オンラインと現地でのハイブリットで開催し、コロナ禍でも多くの方々にご参加いただきました。

2021年度には、KEIO SPORTS SDGsの取り組みが神奈川県大学発・事業提案制度に採択され、神奈川県と連携し事業を進めてきました。また、新型コロナウイルス感染症により、新常態における身体活動・スポーツを捉えなおし、シンポジウムで共有して今後の展開について考えることを目的とし、今回は大きく4つのテーマで講演と総合討論を行いました。

KEIO SPORTS SDGsについて

本テーマでは、スポーツ医学研究センター・健康マネジメント研究科准教授の小熊祐子氏より、本団体についての講演を行いました。

KEIO SPORTS SDGsは、スポーツ医学研究センター・健康マネジメント研究科が世界保健機関(WHO)が2018年6月に発表した「Global Action Plan on Physical Activity 2018-2030」(以下GAPPAとする)の日本語版を発表するタイミングで、2030年の持続可能な行動目標(SDGs)、更にその先に向けて、塾内外のステークホルダーが集まり今後行うべきことを考え推進していくために発足しました。本講演では、KEIO SPORTS SDGsの目指すべき姿や2021年度の取り組みを紹介しました。

オリンピック・パラリンピックレガシーとSDGs

本テーマでは、スポーツ医学研究センター・健康マネジメント研究科教授の石田浩之氏、体育研究所専任講師の稲見崇孝氏、SFC研究所上席所員の佐々木剛二氏による講演が行われました。

石田氏は、先日開催された北京オリンピックでの経験等を踏まえ、新型コロナウイルス禍でのスポーツイベント継続について講演を行いました。いわゆる「バブル方式」と呼ばれている、検査により陰性と判断された選手や大会関係者をエリア内に囲い込むシステムは果たして今後のスポーツイベントにおいても有効であるか、未来のスポーツ界におけるイベント開催の展望を改めて考える機会となりました。

稲見氏は、2020年東京オリンピックにおける本大学での英国選手団受け入れ体制について、また、その受け入れに携わった学生団体「KEIO 2020 project」について講演を行いました。【する・見る・支える】の視点から5年の歳月をかけて行われてきた団体の活動を、今後どのように”将来へのバトン”として繋げていくのか、SDGsとの強い関連も感じられました。

佐々木氏は、自身が携わった「オリンピック大会影響調査」など、東京オリンピック・パラリンピック大会に関わる持続可能性について講演を行いました。様々な研究・調査を踏まえて、コロナ禍の対応やジェンダー・人権をめぐる日本の課題などを2030年に向けた社会変革として展望しました。SDGsとスポーツとの関わりや、未来のスポーツのあり方について意識するきっかけとなりました。

システムズアプローチとスポーツSDGs

本テーマでは、システムデザインマネジメント研究科教授・横浜初等部 部長の神武直彦氏、システムデザインマネジメント研究科 特任助教の和田康二氏による講演が行われました。

神武氏は、スポーツSDGsの達成に必要不可欠な「システムズアプローチ」について、いくつかの事例を含めながら解説を行いました。人が元気になり、街が豊かになることはSDGsの開発目標を達成することにも繋がります。人も街も元気になるために必要な視点を持ち、イノベーションを生み出す考え方の紹介や、人も街も元気にする力を持つスポーツの価値について、議論が行われました。

和田氏は、令和3年度に実施した、神奈川県と慶應義塾大学の共催でオンラインとリアルを併用したスポーツイベント「神奈川&慶應スポーツSDGsプロジェクト」の取り組み内容とその成果、今後の課題等について報告を行いました。

GAPPAと地域で実践するスポーツSDGs

本テーマでは、スポーツ医学研究センター・健康マネジメント研究科准教授の小熊祐子氏、スポーツ医学研究センター研究員・健康マネジメント研究科後期博士課程の伊藤智也氏による講演が行われました。

小熊氏の講演では、GAPPAの示すシステムズアプローチを理解し取り入れ、コベネフィットが得られるステークホルダーと協働していくため、好事例になる国内外の取り組みを紹介しながら、各ステークホルダー、国そしてグローバルに、2030年の目標・その先に向けて何をすべきか、考えるきっかけとなりました。

伊藤氏は、2021年度に藤沢市各課を部門横断して実施したワークショップの成果を紹介。自治体や企業が身体活動を推進していくためには、健康・スポーツ担当課だけでなく、様々なステークホルダーとの協働が欠かせないことから、本ワークショップで得られた知見を共有し、今後のGAPPAの活用法を考えていきました。

当日は現地、オンライン共に多くの方々にご参加いただき、無事シンポジウムを終えることが出来ました。ご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

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